〔東京散歩その11(王子・その1)〕
駅前に飛鳥山公園がある。これは8代将軍徳川吉宗が江戸庶民のために小高い丘に桜を植えたのが始まりで、明治時代に公園になったもの。その当時、渋沢栄一の別邸もあり。
当時をしのばせる碑が屋根に守られつつ点在している。
公園内に紙の博物館と北区飛鳥山博物館がある。王子といえば王子製紙で、製紙業が盛んであったことから博物館ができた模様。
紙というと「木を守れ」的なイメージが強いが、60%以上が古紙で、製糸会社の植林や製材時の余りなどで材料の90%を超えている。いままでマスコミに騙されていた気分。
北区飛鳥山博物館は展示物が充実している。地域の博物館といえば、土器とか動植物が並べてあるイメージだが、それだけなく丸木舟や、江戸時代の花見弁当の見本など、地域を反映した展示が好印象。
少し足を延ばすと旧古河庭園、古河美術館がある。
古河財閥の3代目の邸宅を公園にしたもの。古河美術館は洋館で、ジョサイアコンドルの設計です。
この洋館には大正時代のままの本棚など備品があり、当時の富豪の生活をしのばせます。とにかく天井が高くて開放的です。
この時代らしく、ビリヤード室もあります。
ちなみに古河財閥は、古河電気工業・富士電機・横浜ゴム・富士通などが中核企業です。
駒込までの間にことぶき地蔵堂跡の看板あり。昭和28年に無量寺から地蔵様を遷座して建立され、理由は不明だが平成27年に解体されて無量寺に戻られたとのこと。
老朽化かな、と思います。
〔東京散歩その12(駒込)〕
駒込妙義坂子育地蔵尊がある。寛文八年(1668年)に地元の今井氏が建立し70坪ほどの敷地に多くの供養石像があったとのことだが、戦災で消失し、いまは小さな地蔵堂だけ復興されている。日本にはこういう小さなお堂がたくさんです。
駅前に染井吉野記念公園がある。
江戸時代、この周辺は植木業が盛んで、染井吉野もこの地域で誕生したという。昔、NHKで自然発生説もやっていて、某公園がたまたま条件に合致し、偶然誕生したという話もあるらしい。二十世紀ナシみたいな話ですが。
染井吉野は病害虫に弱いため、最近は別種に植え替えられているのが残念。
少し歩くと六義園。元々は徳川5代将軍綱吉の側用人、柳沢吉保が造営した庭園で、和歌の名所である和歌山を模して作っているという。
明治時代に岩崎弥太郎が購入し、その後東京市に寄贈されて現在に至る。
本当にひろびろとした日本庭園で、紅葉も見事だし、都内とは思えない清涼な空間です。すばらしい公園だと思います。
建設省土木研究所発祥の地に碑が建っているので、それに立ち寄ってから東洋文庫へ。
三菱財閥3代目の岩崎久弥がモリソン文庫を購入したことから始まり、多数の貴重な書籍を所蔵している。
内部閲覧も可能で、モリソン文庫の展示は本の森に迷い込んだ気になります。古書がこれほどインテリアにマッチするとは。ただただ、本にひたりたい気分。
2026年01月14日
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