愛媛新聞超ショートショート用に書き溜めていた作品です。ですが、公募が無くなったので徐々にブログにUPしています。
この公募は5つあるテーマからの選択制ですが、この作品ではライオンを選んでします。
スポンサーがデパート業なので、デパートの入口にあるライオンでしょう。
このライオン像ですが、いろいろ調べると、なぜか小銭をおかれることが多いそうです。お賽銭なのでしょう。
そこからヒントを得て、書いた作品です。
ライオンの好物をスイーツにしたのは意外性を求めたのと同時に、公募スポンサーであるデパートのフロアガイドを調べています。
こうしてスポンサーを狙い撃ちしたのですが、応募することすらできず(笑)
こんな感じで、具体的な技法を無料ニュースレターで紹介します。
次回は9/5発行です。
・基本的に月2回発行(5日、20日※こちらはバックナンバー)。
・新規登録の特典のアイデア発想のオリジナルシート(キーワード法、物語改造法)つき!
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『ライオンの好物』 齊藤 想
デパートの入口で、老人がうなっていた。
急病人かと思って新人店員が駆けつけると、老人は「わしはイタコじゃ。こいつの声を代弁していたのだ」としわだらけの指でライオン像を指さした。しかも、ライオン像がミル・クレープを欲しがっているという。
新人店員が老人を傷つけないように、優しく諭す。
「こちらはライオンの銅像ですよ」
「ばかもーん。わしは認知症ではない。お前らは仏像にお供え物をする習慣を知らぬのか。このライオン様はお腹をすかせておる」
「たまに、小銭を置いていかれるお客様もいますが」
「そんなものいらん。ライオン様が求めているのは、ふわふわのミル・クレープだ。ミル・クレープ以外は認めんと叫んでおる」
新人店員が困っていると、奥からベテラン店員がやってきた。ベテラン店員は老人に慇懃な礼を取る。
「承知いたしました。ライオン様が気に入るように、ミル・クレープ専門店をテナントにいれるよう努力いたしますわ」
満足そうな笑みを浮かべた老人が去ったあと、ベテラン店員が新人店員に説明した。
「あの人はライオンの声ではなく、このライオンの背後にいるお客様の声が聴こえる不思議な人なの。さあマネージャーに相談にいきましょう!」
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2025年08月04日
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