2025年03月08日

第51期岡田美術館杯女流名人戦第1局(福間女流名人VS西山朋佳女流三冠)

西山女流三冠が昨年度のリベンジに挑みます。

〔中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/

女流名人戦は、女流棋戦で最も歴史のあるタイトル戦になります。
第1回優勝は蛸島彰子で3連覇、その後は山下カズ子4連覇と、もはや女流棋士制度創成期における伝説的な女流棋士の名前が見えます。
この女流名人戦で最も優勝回数が多いのが福間香奈で通算13期。
以下、清水市代10期、中井広恵9期と続きます。
西山朋佳はいまのところ1期のみですが、それでも6位タイです。
挑戦者決定戦が10人よるリーグ戦という特徴が、フロックでの挑戦を許さない仕組みになっているのかなと思います。
西山女流三冠が女流名人の奪取に成功すれば、通算2期で単独6位になります。
さあ西山女流三冠は、名人奪取に向けた白星を挙げることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/51/joryumeijin202503080101.html

ということで将棋です。
本局は相振り飛車となりますが、後手福間女流名人の守りは、金が少し玉から離れる独特の構えです。
後手から2筋の歩を交換しますが、この歩を活かして先手西山女流三冠が後手陣に攻めかかります。
9二歩と香車を釣り上げてから5六角が手筋で、後手は受けるために角を手放すこととなります。
いかにも角がいじめられそうで、実戦的に苦しい局面に見えます。
攻めに活路を見出そうとした福間女流名人に対して、西山女流三冠は受けに回り余しにかかります。
しかし、ここから流れがおかしくなり、88手目に後手の負担だった角が捌かれては先手劣勢です。
先手陣で縦に並んだ2枚の金が、ただの壁になっています。
気が付いたら逆転、という将棋だったと思います。
そのまま108手まで福間女流名人が押し切り、14期目に向けて幸先のよい白星を上げました。

女流名人戦第2局は、3月16日(日)、島根県出雲市「出雲文化伝承館」で行われます!
posted by 齊藤 想 at 18:24| Comment(0) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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