2024年06月17日

第95期ヒューリック杯棋聖戦第2局(藤井聡太棋聖VS山﨑隆之八段)

第95期ヒューリック杯棋聖戦第2局(藤井聡太棋聖VS山﨑隆之八段)

藤井棋聖の先勝で迎えた第2局です。

〔主催者サイト〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/

最近は若い棋士でも弟子を取ることが増えたと思います。
門倉啓太五段は現在36歳ですが、弟子が2人も三段リーグに参加しています。戸部誠七段は37歳ですが、小山直希四段、梅津美琴女流1級、宮澤紗希女流1級と3人もプロ入りしています。
山﨑八段の弟子には磯谷祐維女流初段がいます。
将棋界には珍しい金髪の女流棋士ですが、山﨑八段も磯谷女流初段に髪型について話したことがあるそうです。
しかしそれは注意とかではなく「髪の毛、痛みませんか?」というのが山﨑八段らしい心づかいです。
挑戦決定のときに、弟子の磯谷女流初段も駆けつけていました。
さあ山﨑八段は、弟子の前でかっこいい姿を見せることはできたでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/95/kisei202406170101.html

ということで、将棋です。
後手番の山﨑八段ですが、本局は意表の向い飛車を採用します。
山﨑八段はときおり振り飛車を採用しますが、それは駆け引きの末というパターンが多く、本局のような純粋な振り飛車は珍しいです。
ただ、駒組は山﨑ワールドといった感じで独特です。玉を固めずに飛車側の金銀をがっちり固めて、急戦に強い形で待つのかと思いきや、自分から桂交換を求めて動いていきます。
そしてその桂馬を5三に打ち、角を3三にあげて先手玉のこびんを狙います。
とはいえ、先手に自然に対応されて局面は苦しそうです。
藤井棋聖の61手目5四金が強い手でした。
角切からの両取りが見えていますが、あえてかけさせて、飛車をプレゼントしている間に後手玉を金の力でプレスしていきます。
以降は長考することなく、ときおり確認の少考を入れながら後手玉を追い詰めます。
まさに見切りの圧勝で、111手まで藤井棋聖が勝利。
これで開幕2連勝となりました。

永世棋聖のかかる第3局は、7月1日(月)に名古屋市中区「亀岳林 万松寺」で行われます!
posted by 齊藤 想 at 23:06| Comment(0) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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