サイコキラーを主人公とする映画です。
どこか『アメリカンサイコ』を連想させます。
『アメリカンサイコ』の主人公は一流企業の役員で、外見ばかり気にして、名刺がどれだけイケているかとか、そういったしょうもないことで張り合う世界に生きています。
本作の主人公は化粧箱メーカーの社長です。
彼は二重人格者で殺人依存症です。もうひとりの彼「マーシャル」が主人公を殺人をそそのかします。
この映画では、二重人格者は同時にカメラに写ります。
主人公はもうひとりの彼と会話しますが、その会話は他人には聞こえない、心の声として処理されます。
こういう映画表現もあるんだなあと思いました。
さて主人公はある殺人を犯しますが、そこで向かいのビルから写真を撮られてしまいます。
写真をネタに脅されるのかと思ったら、彼の要求は「殺人に同行させてくれ」というものです。
綿密な準備の上に、主人公は殺人を決行します。
という感じのストーリーです。
主人公は殺人依存症に悩んでいます。いつかわ終わりにしたいと願っています。
連続殺人犯を追う熱い女性刑事がいます。彼女は離婚訴訟でもめており、彼女が資産家ということもあり、相手は慰謝料として大金をふんだくろうとしています。
その彼女のことを恨む元受刑囚が、脱獄しています。
こうしたバラバラの要素が点在していますが、これがラストで、やや強引ながらも、一点に集約させていきます。
さてこの映画の最大の見どころが、主人公演じるケビン・コスナーが、証拠を一切残さない完全犯罪でしょうか。
銃にはビニル袋をかぶせ、銃弾は回収して現場に残しません。
犯行に使った衣装は自宅の陶器用の釜で完全に燃やします。
こうした前半の描写が卓越していると思いますが、設定を活かしきれいてるかどうかは微妙かも。けど、全体的に十分に楽しめる映画だと思います。
製作費20百万ドルで興行収入48百万ドルなのでトントンでしょうか。
ケビンコスナーが演じる完ぺきな殺人鬼を楽しみたいひとのために!
2025年04月24日
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