いよいよ物語は佳境に入っていきます。
シリーズ物の基本は、連作形式です。
ですが、ハリーポッターは原作があるだけに、1話完結でありながら、長大なストーリーとなっています。
映画は不気味なシーンから始まります。ハリーが家族の命を守るために人間界で魔法を使いますが、そのことで諮問を受けます。
本作のメインは魔法省と学校の戦いです。
魔法省はヴォルデモート卿の復活を認めたくないために、かなり強引な手法でハリーたちの口を封じようとします。
役人を学校に送り込み、魔法の実践を禁止し、あくまで平和であることを強調します。
まるで砂に頭を突っ込むことで安心するダチョウのように。
ハリーは先生役となり、同級生たちに魔法の実践練習を行います。だが、そのことがばれて、ダンブルドア校長は責任を取らされて学校から追い出されます。
ハリーは精神の一部がヴォルデモート卿と繋がっており、そのことで度々苦しめれます。
苦難をひとりで背負おうとするハリーですが、それを助けるのがロン、ハーマイオニーを中心とする仲間です。
ハリーは仲間と闘うことを覚えます。
シリウスブラックの死という代償を受けますが、ダンブルドア校長たちと協力して闘い、ヴォルデモート卿を追い返したところで映画は終わります。
ハリーポッターシリーズも佳境に入り、だんだんと物語はダークな色彩を帯びてきます。
シリーズの最初では、ハリー、ロン、ハーマイオニーは同格でした。映画が続くにつれて、ハリーの特殊能力が突出してきて、もはやロンとハーマイオニーは完全に格下になっているのが寂しいところ。
いままで見られていた丁寧な伏線を回収するラストの爽快感もなく、傷の謎や、ヴォルデモート卿との繋がりの謎など、そういった謎の存在を示唆するにとどまります。
いつもは重要な役回りをしてきたスネイプも、今回は脇役で終わります。
不思議な少女も、一緒に行動するだけで、物語を大きく動かす力にはなっていません。
そもそも仲間と一緒に戦うのがテーマなのに、最終決戦はヴォルデモート卿とダンブルドア校長との一騎打ちというのがどうかと。
批評家からは好評ですし、様々な賞にノミネートされていますが、自分としては微妙かも。
製作費は前作と同じく1億50百万ドルで、興行収入は9億42百万ドルと40百万ドルほどUPです。
ハリーポッター5作目を堪能したいひとのために!
2025年03月15日
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