2025年02月15日

【映画】ベスト・キッド(2010年)

1984年の同名映画のリメイクです。


ベスト・キッド ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

ベスト・キッド ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2011/01/12
  • メディア: Blu-ray


映画は、母子家庭の親子が米国から中国に引っ越すところから始まります。
主人公である少年は中国語が分からず、中国の風習になじめません。
唯一の友人はバイオリンを習っている少女だけ。
彼女との交流を深めつつも、カンフーを習っている少年たちから執拗ないじめを受けます。
少年は隙を見て彼らに泥水を投げつけますが、追いつかれ、6人に囲まれて暴行を受けます。
そこにアパートの管理人がやってきて、少年を助けます。
管理人と少年は、カンフー教室の指導者に直談判に行きますが、その場で、カンフー大会で決着をつけることを約束させれます。
少年は管理人からカンフーを習うことになりますが、毎日、上着を脱いで、下に置いて、柱に掛けるのくり返し。
ついに少年は投げ出しますが、ここではじめて、この練習の意味を知ります。
そこからは二人はタッグを組み練習を続けますが、その一方で管理人は過去に自動車事故で妻と子を失ったという過去を持っていました。
少女も少年と遊んでいたためにバイオリンのオーディションに遅刻しそうになり、親から友人関係を禁止されます。
こうした試練を通じて、二人はいつでもやり直せる、やり直せるかどうかは自分次第であることを知り、大会に向かいます。
という感じの映画です。
自分の文章力では伝えられませんが、とてもよくできています。
主役を演じるジェイディン・スミスはウィル・スミスの息子ですが、親の七光りではなく実力での起用かと思います。見事な演技ですし、アクションシーンも少年とは思えません。
カンフー教室に通う少年たちの体捌きも尋常ではありません。
こうした見事な技術が、画面にリアリティと迫力を生んでいます。
脚本もよく練られています。
前半のちょっとしたエピソード、しかも自然な流れで提示されているエピソードが、後半になって、次々と伏線となって回収されていきます。
本作は普通であればかなり盛りだくさんです。
・少年が敵と立ち向かうメインストーリー。
・少年と少女との恋。
・師範が抱える悲しみ。
・少年と母親の微妙な関係。
・カンフー少年たちの葛藤
しかし、これらがバラバラなのではなく「やり直せるかどうかは自分次第」というひとつのテーマに統合される素晴らしい脚本です。
敵役のカンフー少年ですが、指導者から卑怯な作戦を授けられたとき、もちろん命令するままに実行するのですが、その手前の視線の動きが絶妙です。
心のためらいを表しつつ、指導者の視線を気にしつつ、実行する。いやあ、すばらしいです。
もちろん師範役のジャッキーも安定してかっこいいです。
製作費40百万ドルで、興行収入3億59百万ドルですから大成功作品です。

傑作アクション映画のリメイクをみたいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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