2024年10月31日

【映画】ワルキューレ

有名なヒトラー暗殺計画を描いた歴史映画です。


ワルキューレ Blu-ray

ワルキューレ Blu-ray

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2016/08/17
  • メディア: Blu-ray



主人公はヒトラー暗殺計画を立案、実行したシュタウフェンベルグ大佐です。
ですが、演じるのはアメリカ人のトム・クルーズで、この点には違和感です。
しなしながら細かい部分まで史実に忠実に描いており、全体を通してみると好感の持てる佳作に仕上がっていると思います。
この事件は、敗色濃厚となるドイツの行く末に危機感を覚えた反乱グループが起こしています。
ドイツ国防軍には、国内予備軍による内乱鎮圧作戦、ワルキューレ作戦がありました。
反乱グループは、ヒトラーを殺害すると同時にワルキューレ作戦を発動してベルリンを掌握。
新政権樹立後に、米英と和平を結ぶというのが計画の骨子です。
映画はシュタウフェンベルグが北アフリカ戦線に従軍しているときから始まります。
そのときから彼が合理主義であり、かつ上官にも堂々と反論する性格であることが描かれます。
負傷してドイツ国内に戻ってからは、反乱グループとの接触が始まります。
シュタウフェンベルグは早期作戦実行を主張しますが、政治家たちは「ヒムラ―と同時」を主張して煮え切りません。
ついに7月20日に暗殺計画を実行しますが、オルブリヒト大将は「ヒトラーの生死の確認が優先」としてワルキューレ作戦の発動を躊躇します。副官のクイルンハイム大佐が独断で国内予備軍の収集をかけます。
ベリルンに戻ったシュタウフェンベルグ大佐がワルキューレ作戦が発動していないことに激怒し、ついにオルブリヒト大将も決断。フロム上級大将を説得、監禁して国内予備軍を把握。
作戦は決行されましたが、ヒトラーが生存していることが知られると、反乱は失敗。
シュタウフェンベルグ大佐たちは処刑されます。
この映画ですが、歴史的事実を淡々を描いている姿勢がみられて、好感が持てます。
事実を踏まえつつ、かつ、暗殺計画の場で発生する予想外の出来事や、反乱実行後のシュタウフェンベルグ大佐たちの動きがスピード感あふれる画面で見せてくれます。
ラストもシンプルでとても良いです。
シンガー監督のこだわりにより、撮影の多くは実際に事件の起こった現場・史跡においてロケを行い、登場する建物や車輌も極力当時の本物が使われているそうです。
そうしたこだわりが随所に感じられる映画かと思います。
歴史映画のお手本ですね。
製作費75百万ドルに対して興行収入2億ドルを突破しました。
興行的に難しい映画だと思ったのですが、ここまで伸びたのはトム・クルーズの力ですかね。さすがです。

ヒトラー暗殺計画を描いた映画を見たい人のために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください