ローマ帝国滅亡後の海賊が跋扈する地中海世界を描きます。
塩野七生には『ローマ人の歴史』という名著があります。
これはローマの建国から西ローマ帝国の滅亡までを描きますが『ローマ亡き後の地中海世界』はその後の約1000年の歴史を描きます。
西ローマ帝国滅亡後の地中海世界は、とにかくひどいです。
イスラム勢力による海賊が跋扈し、庶民たちは財物を奪われ、拉致され、奴隷として売られていきます。
庶民を守る立場にある領主たちも興味はなく、奴隷を開放するために買い戻しに奔走したのは騎士団たちでした。
この当たりが描かれるのが1~2巻ですが、とにかく心が痛みます。
ローマ帝国全盛期と比べると、人権意識があきらかに退化しています。人類の歴史は進歩だけではないと思い知らされます。
ときおりキリスト教国が連合艦隊を結成して海賊に痛打を与えることもありますが、とにかくスペインがベネチアに非協力的で、また海賊退治以外のことに目を向けているため、ときには海賊相手に正規軍が敗北する始末です。
それもレパントの海戦の大勝で、ようやく海賊が下火になります。
中盤には様々な海賊たちが暴れまわります。有名な赤ひげはこの時代の地中海で活躍した海賊だったのですね。
アンドレア・ドーリアとの対決は面白いです。
ローマ帝国亡き後の地中海世界のことを知りたいひとのために!
2026年01月18日
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