2024年06月29日

【映画】THE INFORMER/三秒間の死角

無難にまとまったクライム・サスペンスです。


THE INFORMER 三秒間の死角 [DVD]

THE INFORMER 三秒間の死角 [DVD]

  • 出版社/メーカー: インターフィルム
  • 発売日: 2020/11/04
  • メディア: DVD



主人公は早期出所と引き換えにFBIに麻薬密売の情報を流す約束をした情報屋です。
マフィアの立場としては下っ端の売人です。
最後の仕事として麻薬取引に赴きますが、なんと相手はニューヨーク市警の潜入捜査官。
主人公はすぐにヤバさを察知しますが、ニューヨーク市警は銃を振り回し、結果として麻薬組織に殺害されます。
主人公はFBIに暗号を伝えて身柄の保全を求めますが、FBIはニューヨーク市警が絡んだことで現場から逃走します。
ここでFBIの捜査は違法なもので、市警の同意を得ていないことが示されます。
ここまでが前半戦で、中盤からさまざまな軸が同時に動きます。
違法な捜査を隠しつつ、麻薬組織壊滅のために主人公をしゃぶりつくそうとするFBI。
主人公の裏切りを察しつつも、刑務所に送り込んでまだまだ組織のために使おうとするボス。
部下を殺され、FBIの関与を疑うニューヨーク市警の刑事。
身に危険が及びそうになると、すぐに切り捨てに走るFBIの上司とそれに従いつつも内心は反発する部下。
家族を守ろうとする主人公とその妻。
こうした様々な軸が同時並行的に、ときには絡まりあいながら動きます。
主人公の武器はFBIとの会話を録音したテープです。しかし、あっさりFBIに奪取されます。
主人公は刑務所内で騒ぎを起こし、守衛を人質にして立てこもります。
ここからの脱出劇は、『羊たちの沈黙』の劣化版です。
前半は楽しんでみることができますがが、やはりクライマックスで新しいアイデアが欲しかったなあ、というのが実感です。
評価も平凡なものにとどまっているのは、そこが主因ではないかと。
興行収入が120万ドルにとどまっているので、おそらくは爆死です。

無難に楽しめるクライム・サスペンスを楽しみたいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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