宮本武蔵+正忍記の現代語訳という本です。
森銑三は明治28年生まれで、戦前から戦後にかけて活躍した在野の歴史学者です。
宮本武蔵についての論は昭和17年頃に出されています。
少し前に空前の大ヒットとなった吉川英治『宮本武蔵』が完結しているので、それに対する論なのかなと思います。
『随筆宮本武蔵』がやり玉に上がっていますが、とにかく手厳しい。
吉川英治のもとに持ち込まれた宮本武蔵の絵画について、本物のわけがないと、一刀両断です。
武蔵の幼名も「たけぞう」などと読ませるわけがない。武蔵坊弁慶から取られた名前であり、「たけぞう」と読ませる例があったら教えて欲しいと。
人気作家はつらいなあと思った次第です。
出生地についても、宮本武蔵著の『五輪の書』に播磨の国と書いてあるとこれまた一刀両断です。
いざ読み返してみると、やはり武蔵の生涯についての文献は少なく、知ることのできる情報は限られているようです。
後半は正忍記という江戸時代紀州で書かれた忍法の秘術の現代語訳です。
六具や七方出の元ネタだそうです。
これを読むと、忍術といっても突飛な技術ではなく、「夜間歩くのは怪しまれるので避けるべき」など、けっこう実践的です。
いかに自然に情報を取るかに眼目が置かれています。
宮本武蔵の生涯を知りたいひとのために!
2025年08月12日
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください


