
黒化する世界 ――民主主義は生き残れるのか?―― (扶桑社BOOKS)
- 作者: 北野 幸伯
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2022/09/09
- メディア: Kindle版
黒化とは、著者独自の造語で、独裁専制国家のことを指します。民主主義は白化、共産主義は赤化です。
前半はいままでの著者と内容が重なります。
アメリカはAIIB事件により中国が真の敵だと気が付き、中国と覇権争いを繰り広げています。
この流れは、大統領が交代してもかわりません。
そしてウクライナ戦争についてです。
ロシア専門家らしく、日本ではあまり解説されないロシア側の論理が紹介されています。
まず東西ドイツ統一時にアメリカが約束したNATO不拡大は反故にされました。
最後に残った緩衝地帯がウクライナで、もちとん旧ソ連の一部です。
ウクライナ東部の一部でロシア系住民による独立運動が発生し、内戦状態になります。
そこでドイツとフランスを立会人としてミンクス2の合意がなされました。
その合意ではウクライナ東部2州について、特別な自治が与えられることになっていましたが、ウクライナは実行せず、ロシアは怒って2州を独立させてしまいました。
とうぜんウクライナは認めません。
ロシアは住民保護を理由に出兵し、さらにウクライナ全土に軍を向けてしまったために、欧米諸国から猛バッシングを受けていてる。
そういう流れのようです。非常に分かりやすいです。
最後に黒化のボス、中国の話です。
ウクライナ戦争で中国は様々な漁夫の利を得ましたが、最終的には負ける可能性が高いです。
著者は日本が再び敗戦しないように、勝者側につくことを強く願っています。
いまのところ政権が代わっても方針は維持されており、このまま進むことを願うばかりです。
非常に勉強になる本だと思います。
地政学から世界を見たいひとのために!

