
属人思考の心理学―組織風土改善の社会技術 (組織の社会技術3)
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 2006/03/20
- メディア: 単行本
本書のベースは1999年JOC臨界事故に対する調査報告です。
そこから属人思考……つまり物事を事実ではなく人で判断する問題点が抽出され、この本に至ります。
本書では属人思考は権威主義が現れたものとされています。
権威主義の例として、以下のことがあげられています。
(1)ファシスト傾向……全体主義
(2)教条主義的人格……ある特定の教義等を受け入れると、すべての善悪の規準となってしまう。
(3)因習主義的人格……しきたりや前例が規準となる。その逆(古いものはすべてダメ)もしかり。
(4)反ユダヤ主義……特定のひとに対して敵意をもつ
(5)自民族中心主義……自国民が優れていると思い込む
(6)因習的家庭主義……伝統的家庭感にとらわれる。
(7)形式主義……物事を形式で判断する
人間は複雑な事柄を単純化して理解する傾向があり、それは必要な作業なのですが、それがあまりに極端に走ると権威主義となるのかなと。
それが「人間」で善悪が判断されるようになると「属人思考」となると自分は理解しました。
「属人思考」の難しいところは、いくらルールを決めても防げないことです。
企業風土の問題なので、前向きな意識や現場主導を進めると「属人思考」から遠ざかることができるという調査結果はいろいろな示唆があると思います。
後半に「属人思考」の度合いを測るチェックシートがあります。
これで自らの傾向を確認するのも良いと思います。
なお、著者の岡本浩一には『社会心理学ショートショート』という傑作があります。
「属人思考」について知りたいひとのために!

