2025年03月15日

【書評】小池寿子『謎解き ヒエロニムス・ボス』

ルネサンス期に活躍した、幻想的な画風で知られるボスの紹介です。

謎解き ヒエロニムス・ボス (とんぼの本)

謎解き ヒエロニムス・ボス (とんぼの本)

  • 作者: 小池 寿子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/04/28
  • メディア: 単行本


世代としてはレオナルド・ダビンチ、ボッティチェリとほぼ同世代です。
ボスはオランダで活躍しました。
現在まで伝わる絵は約20点(当時は署名がないため、由来、画風及び科学的分析から真筆と想定される絵の数)です。
代表作は『快楽の園』で、謎の生物、不思議な怪物、奇妙な建物が所狭しと配置されています。
とにかくセンスがすごいです。後年のブリューゲルに大きな影響を与えています。
『干し草車』『最後の審判』もボスという感じです。
絵はミケランジェロのような筋骨隆々でも、リアルでもありません。
ただ、それは、画力ではなくそのように描いたものだと思われます。
デッサンが残されていますが、画家だから当然かもしれませんが、とにかくうまいです。
ボスの堪能できる一冊だと思います。
ちなみにハプスブルク家のフィリップ1世がボスのパトロンになりますが、フィリップ1世の妻が有名な狂女フアナです。

ヒエロニムス・ボスの世界にじっくりとひたりたいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 12:00| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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