名画で読み解く名家シリーズ、イギリス王家編です。
イギリスの王様といえばヘンリー8世です。
まさにモンスターな人生でしたが、チューダー朝はヘンリー8世の父で始まり、娘のエリザベス1世で終わってしまいます。
エリザベス1世とフェリペ2世との戦いは、この時期のハイライトです。
もちろん有名なホルバイン『ヘンリー8世像』ティッチアーノ『フェリペ2世像』、ドラローシュ『レディ・ジェーン・グレイの処刑』も掲載されています。
その次のスチュアート朝は革命の時代です。
先代王のツケを払わされたジェームス1世は議会と対立した挙句にクロムウェルに敗れて処刑されます。
時期に王制は復活しますが、ジェームス2世も名誉革命で追いだされます。
後世の創作ですがドラローシュ『チャールズ1世の遺体を見るクロムウェル』は、クロムウェルの複雑な心境が表にでているような絵で、印象深いです。
その子供の代でスチュアート朝は終わりを迎え、次に現代へとつながるハノーヴァー家へと受け継がれます。
王家はたくさんの肖像画を残していますが、中世の肖像画は超絶技巧もあれば、マンガみたいな絵もあります。
当時の肖像画はお見合い写真のような意味あいがあったようです。だから、適度に美化してくれる画家に人気があったとか。
アントニモス『メアリ1世像』はあまり美化した雰囲気を感じませんが、それはそれで興味深いです。
メアリ1世はヘンリー8世の娘で、エリザベス1世の前の女王です。
フェリペ2世と政略結婚をしますが、子供はできず、異母妹のエリザベス1世になるとフェリペ2世とは敵対関係になります。
とにかくいろいろな人物が入り乱れるので、そこが面白いところでもあり、難しいところでもあります。
イギリス王家の歴史を名画とともに楽しみたいひとのために!
2025年03月09日
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