元阪神タイガース球団代表の野崎勝義と、広島カープの球団常務になった鈴木清明の物語です。
野崎も鈴木も野球の素人です。
野崎は本社の命令で球団代表に就任せざるを得なくなり、鈴木はオーナーの息子、松田元に呼び寄せられてマツダからカープ職員に転身しています。
野崎はトップとして球団改革に奮闘しますが、現場の反乱や絶対王政を引いていたオーナー久万の気まぐれに挟まれて悪戦苦闘します。
星野仙一という久万オーナーを抑えられる力のある監督を迎え入れたことで、阪神は優勝を飾ります。
この本を読むと、星野仙一は一般的なイメージとは異なる気配りやであり、GM的な能力の優れた人物だったと思います。
ただ、星野が退任したあとはまた暗黒時代に戻っていきます。
鈴木は貧乏球団らしくなんてもやりました。若手選手を米国留学に出したとき、通訳兼運転手兼料理人兼球団職員とひとり4役をこなします。
広島の中心選手だった緒方が、鈴木のことを「料理人だと思っていた」との話は笑いました。
金がない中で選手と本音で語り合い、様々な工夫をして、そして優勝まで勝ち取るストーリーは涙物です。
最初10回の連載の予定が、23回も続いたそうです。
その回数も納得の内容です。
サラリーマン球団代表の奮闘を読みたいひとのために!
2024年10月26日
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください