小松左京得意のパニックSFです。
ある日、突如として人類のほとんどが消滅します。
日本国内で「消え残った」と推測されるのは二十人ほど。わずかな消え残りのひとりである主人公は、日本各地に散らばる仲間たちとコンタクトをとり、なんとか生活のめどを付けようと奮闘します。
『復活の日』『アメリカの壁』『首都消失』『日本沈没』といった系譜につらなるパニックSFです。
『復活の日』では全世界が新種のウィルスにより南極を残して全滅する世界を描き、『アメリカの壁』ではアメリカが不思議な壁により世界から孤立する話を『首都消失』では逆に不思議な壁によって首都圏にアクセスができなくなる話を『日本沈没』では地殻変動によって日本が海に飲み込まれる話を書いています。
これらの話と『こちらニッポン……』の大きな違いは、人間の少なさです。
急に人間が消えたら社会はどうなるのか、というシミレーション小説ではあるのですが、人間が少ないために人間ドラマが希薄になっています。
終盤で少ない女性を巡って男性同士でトラブルになりますが、なぐりあって解決というのはなんだかなあと。
また、オチも、途中でにおわせられて「まさかこれはないよなあ」と思っていたその「まさか」だったので、うーん、という感じです。
ただ、リーダビリティーは抜群だと思います。
小松左京のパニックSFを読みたいひとのために!
2024年09月30日
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