2025年04月06日

【映画】レザボア・ドックス

奇才クエンティン・タランティーノ監督の長編デビュー作です。



映画は犯罪者集団の少し頭のネジが緩んだ下ネタトークから始まります。
そこから本編に入りますが、基本的には箱の構造になっています。
宝飾品泥棒の結果(オレンジが腹部を撃たれる)から始まり、後でなぜそのような状態になったのかを説明する。
これを何度も繰り返す構造です。
この宝飾店泥棒ですが、事前に警察が待ち構えていました。当然に裏切りを疑うわけですが、お互いに荒くれ物の犯罪者集団なので銃を出して激しく言い争います。
映画の途中でミスターオレンジが潜入捜査官であることが明かされますが、なんだかんだと、ミスターホワイトはオレンジをかばいます。
結果として、犯罪者集団は仲間割れで1人を除いて全員死亡。
瀕死の重傷を負っているオレンジは、最後にホワイトに正体を明かします。ホワイトは自らの間違いに気が付き、絶望的な気持ちでオレンジを射殺し、自らは警官の銃弾に倒れる。
という救いのない映画です。
ですが、この救いのなさが、妙な下ネタトークが続く意味のない会話の連発もあって、ある種の独特の空気感を持った映画だと思います。
一部にカルト的人気を持っているそうですが、こうした、マニア向けのくすぐりてきな面白さが、この作品の魅力なのかなと思います。
マニアがマニア向けに作った映画という感じがします。
製作費90万ドルの低予算映画で、興行収入は120万ドルという微妙な成績です。
トロント国際映画祭で最優秀作品賞、ストックホルム国際映画祭で大賞を受賞しています。

クエンティン・タランティーノの長編デビュー作を観たいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【書評】武田正倫監修『水べの生きもの野外観察ずかん3』

いまではめっきり見ることの少なくなった昆虫も掲載です。

川や沼・湖の生物を写真とイラストで紹介します。
淡水の昆虫と言えばトンボ、アメンボ、ゲンゴロウ、タガメですが、後者2つは本当に見なくなりました。写真だけの昆虫となりつつあります。
アメンボがタガメの仲間(水生カメムシの仲間)であることは初めて知りました。
言われてみると、たしかに。
ちなみにアメンボは景色で自分の位置を把握し、なわばりの中心にいようとする習性があるそうです。
水辺の植物も掲載されています。
いままでススキと思っていた植物は、実はオギという植物だったらしいです。よく似ています。
白い穂ができるのはチガヤ。なるほどね、と思いました。
ほかにもザリガニ、カニやエビ、ミジンコ、ホタルも掲載されています。

水辺の昆虫観察をしたい少年のために!
posted by 齊藤 想 at 12:00| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする