2025年03月06日

【映画】ワイルドスピード10 / ファイヤーブースト

ハリウッドらしいど派手な演出連発のアクション大作です。

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト ブルーレイ+DVD [Blu-ray]

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト ブルーレイ+DVD [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2023/08/23
  • メディア: Blu-ray


今回の主敵は麻薬王の息子、ダンテです。
彼の父親は『ワイルドスピード4/メガマックス』でドミニクたちに金庫を奪われたあげくに殺されています。
その復讐のために、猟奇的な攻撃を繰り返します。
もう10年以上前の映画なので、経緯が分かるように、過去映像が次々と流れてきます。ファンにとっては、ポール・ウォーカー演じるブライアン・オコナーが出てくるだけで嬉しいところ。
この映画ですが、見ただけで製作費を費やしているのが分かります。
高級スポーツカーが大量に登場し、しかもカーアクションでは無駄と思えるほどたくさんの車が追いかけてきますし、次々と爆破されていきます。
ロケ地も、アメリカ、リオデジャネイロ、ローマ、ナポリ、ロンドンとどんどん飛んでいきます。
ストーリーとしては、ダンテによる復讐がありますが、いままで協力してきた秘密工作組織の方針変更があり、組織からもドミニクたちが追われることになります。
秘密工作組織から依頼されたチップ奪取作戦は、実はダンテたちによる罠で、中身は中性子爆弾(!)。
この爆弾をローマの中心で爆発させないように、カーチェイスの末に車による体当たりでテムズ川に落とすのが冒頭になります。
っていうか、中性子爆弾は放射能が強いので(人を殺すのが目的の兵器)、爆風を避けただけでは意味がないのですが。
そもそも、麻薬組織がどうやったら中性子爆弾を確保できるのかが謎です。
その後も組織は息子と姉を襲ったりしますが、ここで叔父がでてきて、二人を救出します。
叔父は前作で登場したドミニクの兄で、敵対していましたが和解しています。
ちなみに血まみれのサイファーも登場します。
過去の登場人物が次々と出てきますが、これ、シリーズを見続けているひとでなければ厳しいかもしれません。
ストーリー的には、基本的には次から次へと襲ってくる危機に、ドミニクたちがギリギリのところで脱出するシーンが続く感じです。
CGも多用され、迫力満点の映像に仕上がっています。
ラストはダムで挟み撃ちに合いますが、車でダムに向かってジャンプして脱出します。
このシーンは007シリーズのオマージュでしょうか。
しかし、ダンテの攻撃は執拗で、ダムに仕掛けられた爆弾が不気味に鳴ります。
一方、サイファーと妻は南極の秘密収容所に収監されていますが、そこから脱出し(いやあ……受刑者の手が届くところに操作パネルがあるのは、さすがに無理がある)、いきなり潜水艦から浮上してきます。
ハッチから女性がでてきますが、自分はだれだか分かりませんでした。
彼女はジゼル・ヤシャで、『ワイルドスピード6/ユーロミッション』で死亡したと思われたキャラでした。
ちょっと覚えられない(汗)
製作費として3億40百万ドルを費やしましたが、興行収入7億05百万ドルを稼ぎ出したので投資の価値はあったというところでしょうか。

ワイルドスピードファンのために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【書評】中野京子『名画で読み解く ハプスブルグ家12の物語』

名画で読み解く名家シリーズの第1弾です。

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

  • 作者: 中野 京子
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/08/12
  • メディア: 新書


ハプスブルグ家は中世ヨーロッパの中心でした。
オーストリアを支配すること650年、分家であるスペイン・ハプスブルグ家もスペインを200年に渡り支配しました。
その間、スペインは黄金時代を迎えています。
ハプスブルグ家の栄光は13世紀、神聖ローマ帝国皇帝に選出されたルドルフ一世から始まります。
その後、16世紀にスペイン王を兼ねたカール五世が登場し、一気に勢力をひろげます。
しかし、その後はカール五世の息子であるフェリペ2世を頂点として徐々に衰退します。
スペイン・ハプスブルグ家は極端な血族結婚(叔父と姪とか)をくり返し、子供たちは夭折、不出来、が頻発し、フェリペ2世のひ孫の代でスペイン・ハプスブルグ家は血脈が途絶えます。
それにしても絵は偉大です。
宮廷画家のベラスケスが衰退するハプスブルグ家の肖像画を残していますが、その人物が身にまとう雰囲気も伝わってきます。
オーストリア・ハプスブルグ家は第一次世界大戦まで続きます。
そのころになると、王政はもうどうにもならくなっていますが、最期はパッタリと倒れます。
新書なのでかなり駆け足ですが、大まかな流れを知ることはできると思います。

ハプスブルグ家の栄光の歴史を駆け足で知りたいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 12:00| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする