
バグダッド・カフェ ニュー・ディレクターズ・カット版 Blu-ray
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2010/06/26
- メディア: Blu-ray
『バグダット・カフェ』は知らなくても『コーリング・ユー』を聞いたことのあるひとは多いと思います。
タイトルだけでは分からなくても、曲を聞けば「これか」と思います。
それだけ、インパクトのあるメロディーと歌詞です。
ということで映画ですが、舞台はラスベガスの郊外の砂漠地帯にあるバグダット・カフェ。
ここはカフェだけでなく、モーテルとガソリンスタンドも併設されています。何人かの常連客を相手に、細々と営業を続けています。
主人は中年黒人女性で、赤ん坊の孫もいます。
いつもイライラしていて、旦那に当たり散らして旦那は逃げています。
そんなカフェに、ドイツの中年女性が流れ着きます。彼女も旦那と喧嘩してひとりでここまで歩いてきたのです。
彼女は勝手に店の掃除をしたり、女主人の家族と仲良くなったりして、女主人をいらつかせます。
しかし、特技の手品で観客の心をつかみ、いつしか家族同然の扱いになっていきます。
ただビザの関係で労働はできませんし、滞在期間も限られます。
この問題を解決する方法として、常連客からプロポーズされるところで映画は終わります。
これ、通向けの映画かな、という感じがしました。
物語に抑揚があるわけではなく、基本的には淡々としており、舞台は一貫してバグダット・カフェの内部で終わります。
基本的には再生の物語で、バラバラだった家族が、ドイツ人女性という異分子が入り込むことで、新たな絆が生まれるという構成です。
ラストに向けて、細かいエピソードがひたすら積み重ねられていきます。
興行収入は伸びませんでしたが、何度か再上映されたそうで、根強い人気を持つ映画かと思います。
インパクト十分の名曲『コーリング・ユー』を映画の中で楽しみたいひとのために!