2025年02月09日

【映画】Mr.&Mrs.スミス

ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー共演のアクション映画です。


Mr.&Mrs.スミス<日本語吹替完全版> [Blu-ray]

Mr.&Mrs.スミス<日本語吹替完全版> [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン
  • 発売日: 2021/04/21
  • メディア: Blu-ray



基本的にはコメディです。
二人は殺し屋ですが、お互いの素性を知らないまま結婚生活5~6年目。
夫婦は別々の組織に所属していますが、それぞれに青年の暗殺指令が届きます。
二人は現場でバッティングして、結果的に失敗します。
夫婦はそれぞれの組織から指令を受けます。相手を殺せと。
こうして夫婦間における激しい殺し合いが始まりますが、お互いに殺しきれず、結局は仲直り。
二人の危機を救うために、元々のターゲットだった青年を奪取します。
しかし、その青年から告白された真実は、お互いの組織が殺しあうように仕向けた作戦でした。
両方の組織から狙われる二人ですが、夫婦で協力し合って撃退し、映画は幕を閉じます。
とてもお約束な展開なので、安心してみることができます。
ブラッドピットはコミカルなアクションを得意としていますが、本作でもその魅力を十分に発揮していると思います。
ユーモアも少しくどいですが、楽しめました。
最後の銃撃シーンは見せ場ですが、夫婦の協力を強調するシーンを作りたかったのか、お互いに向き合った状態で反対側を撃つというには、あまりに非効率といいますか。
演出としての意図は分かりますが、さすがに思わず笑ってしまいました。
そもそもですが、組織が二人を殺したいのなら、変なややこしい作戦を立てる必要もなかったような。
これを言い出すと、映画が成立しませんが。
製作費1億10百万をかけて、興行収入4億78百万ドルは、両スターの力量でしょうか。

ブラッドピットとアンジェリーナジョリーのファンのために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【書評】中野京子『名画の謎 対決編』

軽妙なトークで語る、名画シリーズです。


名画の謎 対決篇 (文春文庫)

名画の謎 対決篇 (文春文庫)

  • 作者: 京子, 中野
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/08/03
  • メディア: 文庫



今回紹介されるのは20×2=40作品です。
対決という意味ではジェリコー『メデュース号の筏』とコプリー『ワトソンと鮫』が目立ちます。前者が30年ほど後の作品になるのですが、もう、力量の差が一目瞭然です。
夫のへの思いを比べるモリゾ『ブージヴァルの庭のウジェーヌ・マネと娘』とレンピッカ『ある男の肖像』、仲良し夫婦を比べるルーベンス『ルーベンスとイザベラ』とレンブラント『酒場のレンブラントとサスキア』も興味深いです。
前者は幸せ家庭と離婚直前になっても夫と愛し続ける妻、後者はいかにも上流階級といった夫婦とざっくばらんな夫婦と色彩が分かれています。
絵もそれぞれ面白いのですが、リッピの解説がこれまた面白いです。
時代はルネッサンスの前になりますが、リッピは貧しいために修道院に入れられますが、神に仕える身とは思えないほど遊び惚けて子供までつくるしまつ。
しかし、絵の才能を愛したメディチ家に救われ、愛し合った修道女と一緒に還俗して活躍を続けます。
このリッピの弟子がボッティチェリで、そのボッティチェリがリッピの子供を弟子にとって鍛えます。
こうした人間関係も説明してくれるので、嬉しいです。

名画の話をいっぱい聞きたいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 12:00| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする