2025年07月09日

【公募情報】2025韓日交流作文コンテスト(随筆川柳・8/18〆)

募集から発表まで超絶早い公募です。

〔主催者HP〕
https://www.koreanculture.jp/info_news_view.php?number=8081

応募締切が8月18日で発表が9月5日です。
わずか3週間ほどです。
日韓往復旅行券など賞品もそろっているのに、3週間で選考を完了させてしまうスピード感に驚きです。
例年応募者数が少ないのか、それとも人海戦術を駆使しているのかは分かりません。
応募締切は8月18日、エッセイ部門の制限文字数は800~1200字です!

<募集要項抜粋>
応募内容:随筆、川柳
テーマ :随筆のテーマは主催者HP参照」
最優秀賞:日韓往復旅行券
応募締切:令和7年8月18日
応募方法:メール、主催者HP
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最近の日常【令和7年7月第2週】

〔献血をした話その2〕
献血カードが廃止になるらしい。
それで今後はアプリになるとかで、登録を進められた。
で、登録しようとしたら「このデバイスは対応しておりません」とでてくる。
うーん、アンドロイドのバージョンの問題かなあ。それか年齢認証か。
携帯会社がマニアックすぎで、年齢認証の画面で、選択肢がないといいますか。

〔スマホを買い替えた話その4〕
自分にとって保護シートは必需品。同時に届いたのでありがたい。
汚れが付かない前にそっこうで貼り付ける。
穴は広めという部分だけ気にして、あとは適当。穴が丸タイプだと合わせるのが大変。
といことで届いたものを開封して、初めて硬質タイプと気が付きました。
以外と綺麗に貼れてほっとひといき。
ケースはいままで使っていたものを同じタイプ。カードケースは使わないし、留め具みたいなもの不要。
個人的にはシンプルなものが好みなので、今後も同じタイプを買う予定。安いし。
これでスマホの買い替えはひと段落です。
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2025年07月08日

【映画】ターミネーター3

映画史に残る名作ターミネーター2の続編です。

ターミネーター3 [Blu-ray]

ターミネーター3 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2009/06/05
  • メディア: Blu-ray


映画はターミネーター2の10年後です。ジョンコナーは薬漬けのダメ人間になっています。
そこに彼を抹殺する女性型ターミネーターがやってきて、それを阻止するいつものターミネーターが戦うというストーリーです。
あまりに有名なターミネーター2の影に隠れていますが、普通に見れば面白いです。
前半はとにかくアクションの連続で、女性型ターミネーターがクレーン車を爆走させることろなど見所が多いです。
クレーンで建物を破壊するシーンなど、これは予算がつぎ込まれているなあという気がします。
女性型ターミネーターは変幻自在の金属に覆われていて、何にもで変身できます。
このあたり「ターミネーター2」を彷彿とさせます。
その他にも冒頭のシーンなど、シリーズを彷彿とさせる演出も嬉しいところです。
またアクションだけでなく、ラストにはどんでん返しもあります。審判の日を阻止するために敵基地に乗り込むはずが、そこは無人のうえに古い機械だらけ。実は……というところで、前半の様々な伏線が活きてきます。
また成長物語の要素もあり、ダメ人間だったコナーがリーダーとして目覚めていきます。
劇的なドラマがあるというわけではありませんが、アクション満載でそれぞれの要素も適度につまれた佳作だと思います。
大作らしく製作費は2億ドルを費やしましたが、興行成績4億33百万ドルなので黒字を確保というところでしょうか。
さすがはシュワルツネッガーです。

ターミネーターシリーズの続編を楽しみたいひとのために!
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【書評】福田ますみ『暗殺国家ロシア~消されたジャーナリストを追う~』

ロシア国内で不偏不党の新聞発行を続ける「ノーバヤガゼータ」のルポです。

暗殺国家ロシアーー消されたジャーナリストを追うーー (新潮文庫)

暗殺国家ロシアーー消されたジャーナリストを追うーー (新潮文庫)

  • 作者: 福田 ますみ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/05/27
  • メディア: 文庫


本書の中で印象的な写真があります。
編集風景なのですが、部屋の天井近くには額縁に飾られた何枚もの写真が並べられています。
この写真ですが、実は暗殺された記者たちだそうです。
ロシアにおいて報道の自由はありません。
特に地方は市長が地元マフィアのボス的な人物が多く、彼らの痛いところを付くとすぐに暗殺者がやってきます。
それでも、真実を読者に伝えるために活動する記者たちがいます。
ソ連が崩壊した一時期は、報道の自由が謳歌できたようです。
その後のエリツィン政権からプーチン政権で逆回しが始まり、いまはほとんどのメディアが政権の息がかかっており、反政府的な報道は許されません。
テレビ局は全滅ですが、新聞はまだ影響力が低いために、お目こぼしをもらっているようです。
それでも、次々と記者が殺されていく。
恐ろしい世界ですが、これが世界的には普通のことなのかもしれません。日本に住めることに感謝したい気持ちです。

ロシアにおける生々しい実態を知りたいひとのために!
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2025年07月07日

【SS】齊藤想『プラシーボ手術』_ChatGPT85点

第21回坊ちゃん文学賞に応募して落選した作品です。

この作品ですが、最初に書いたのは数年前です。ストックにした経緯は覚えていないのですが、当時は「ひとつの公募に3作まで」と決めていて、自分内選考で落選したのだと思われます。
それを推敲・再構築して、坊ちゃん文学賞に応募しています。
具体的にどこを変更したのかというと……

ということで、具体的な技法はこちらの無料ニュースレターで紹介します。
次回は8/5発行です。



・基本的に月2回発行(5日、20日※こちらはバックナンバー)。
・新規登録の特典のアイデア発想のオリジナルシート(キーワード法、物語改造法)つき!

―――――

『プラシーボ手術』 齊藤 想

「おじいちゃんよく頑張ったね」
 兼吉はゆっくりを目を開けた。執刀医だけでなく娘と二人の孫もいる。末期がんの大手術を受けたのだから、数日は昏睡状態だったはずと思って携帯を開いたら、まだ一日しかたっていない。
 まだ生きている。兼吉はそのことに感謝した。
「思いのほか手術は順調でしたよ」
 生命感にあふれる若い医師は、満足そうな笑みを兼吉に向けた。
「CTスキャンでの事前検査では、がんは全身に転移していて手の付けられない状態だと思われました。しかし、開腹してみると、転移していたがんは奇跡的にもほんど良性で、肝臓にあったこぶし大のがん細胞を取り除くだけで手術は終わりました。本当に幸運でした」
「それは本当ですか?」
「本当です。執刀した私が証言するのですから、間違いありません」
 兼吉は開いたばかりの腹に触れようとして、痛みに顔を歪めた。娘と孫二人が心配そうに顔を寄せる。
「おじいちゃん、無理はいけないよ」
「そうだよ、おじいちゃんにはまだまだ元気でいてくれないと」
「いまは人生百年の時代だぜ。この程度でくたばっている場合じゃないから」
 兼吉は、家族の励ましに感動した。
 いつもは老人のことを「死にぞこないの役立たず」とか「旧石器時代の石頭」とか「病気だらけの金食い虫」とけなし続けている。「働かざるもの食うべからず」と夕飯のおかずを取り上げられたこともある。
 入院してからも、お見舞いなどめったに来ない。
 そんな冷たい家族なのに、命の危機となると変わるものだ。やっぱり家族だと、兼吉は胸の奥が熱くなるのを感じた。
 このような気持ちになれるのなら、何度手術を受けても良い。そこまで、兼吉は思った。

 兼吉が病院に担ぎ込まれたとき、娘と二人の孫が真っ青になった。何しろ、彼女たちは金遣いが荒くて貯金が一切ない。金があれば遊興費に使ってしまう。三人で病院に医療費の一切の負担はできないとねじ込んだら、担当医から奇妙な提案を受けた。
「それなら、プラシーボ手術はいかがでしょうか」
 初めて聞く手術内容に、娘と二人の孫は目が点になった。医者は手書きの資料を広げながら、淡々と説明する。
「ようするに偽手術です。偽薬でも、効果があると患者が信じていれば、実際に効くことがあります。このことをプラシーボ効果といいます。そのため、新薬開発では被験者を半分に分けて、片方に偽薬を飲ませるほどです」
 なるほど、と娘と二人の孫はうなずく。
「がんの手術には金がかかります。兼吉様のお手持ちの範囲内で効果をあげようとすれれば、偽手術をして本人に全快したと信じさせるしかありません。私個人としては、ご家族に少しでもご負担をお願いしたいところですが」
 兼吉の娘は、もっともらしい理由を作り上げて、医者の懇願をはねつける。
「うちにはそのような余裕はありません。医学部に通う長男には学費と独り暮らしの仕送りが、高校生の長女には予備校と大学受験の費用と毎月の美容院代が、この私にも最低限のアンチエイジングのケアに通い続けなければいけません。いくらお金があっても足りません。夫の給与も毎年下がり続けています。偽手術とはいえ、父には手術を受けさせるだけでもありがたいと思ってもらわないと」
 医者はブランド品で身を固めた三人の姿を見ながら、残念そうに首をふる。
「それなら、費用の負担はできないが、手術にはご同意いただける。ということで、よろしいでしょうか」
「仕方ないでしょう。父を見捨てたと言われたら目覚めが悪くなります。手術には同意しますが、費用負担は一切できないことは改めて強調しておきます。父の資産内で収めてください」
「そこまで言われると仕方がありません。努力してみましょう」
 医者はため息をつきながら、手術同意書を娘に差し出した。娘は書類内容をろくに見ることもなく署名した。

 医者は手術の結果には満足していた。兼吉は元気そうで、家族たちは必死に兼吉をいたわる演技をしている。
 医者は家族にひとつの条件を出した。偽手術の効果を最大限に高めるには、家族の愛情が必要です。兼吉さんの心が満たされれば、生命力が高まり、死ぬ直前まで元気に過ごせるでしょう。ある日突然、ぽっくりです。兼吉さんにとっても家族にとっても、理想的な看取り方といえるでしょう。
 もし家族からの愛情が足りなければ、体は急激に弱り長い介護生活が始まります。そうなると、否が応でもご家族に負担をお願いすることになります。
 医者の説明に、家族は喜んだ。とくに「ぽっくり」に反応した。
 家族は兼吉が受けたのは偽手術だと信じている。しかし、本当に受けたのはカーテルを使用した最先端の手術で、本人の承諾を得た上で科学発展のための実験台となってもらったのだ。
 兼吉は被験者なので、もちろん無料だ。それどころか謝礼金まで払われている。
 おそらく、兼吉は家族の想像を超えて長生きをすることだろう。本人の体力からして平均余命を超えるに違いない。
 問題は、寿命を迎えるまで、兼吉が偽手術を受けたという演技を続けることができるかどうかだが。

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最近の金融・投資【令和7年7月第1週】

〔先週の株式市場〕
先週の自分の持株は、4日プラスの1日マイナス。
基本的に小幅な値動きでしたが、なぜか金曜日だけボチボチ上昇してそれなりのプラス。
まだ最高値には届きませんが、徐々に近づいている感じです。
とはいえ、またそろそろどーんと下がるタイミングですが。
どーんと下がったら、少し買い増そうかな。

〔明和地所を売却してアルコニックスを購入した話〕
株主優待目的の株の入れ替えです。
明和地所は株主優待導入前から株を持っていて、合計1000株。株主優待は800株の次は1500株とかなり差がある。
株主優待的には200株は余計です。
アルコニックスは株主優待制度が変更となり、300株の次は500株。いまは300株持っています。
中国人によるマンション爆買いもひと段落して、今後、マンション業界は厳しいかな、という思いもあって明和地所20株売却、アルコニックス200株購入しました。
気分的には資金の有効活用、ということで。
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2025年07月06日

【将棋】第64期王位戦第1局(藤井聡太王位VS永瀬拓矢九段)

早くも今年3回目のカードです。

〔王位戦中継サイト〕
http://live.shogi.or.jp/oui/

永瀬九段は、王将戦、名人戦、そして王位戦と2日制のタイトル戦で連続して藤井聡太に挑戦しています。そして連続して敗れています。
永瀬九段はタイトル5期ですが、2日制のタイトル獲得はありません。
これは永瀬九段が苦手というより、2日制のタイトル戦の相手は全て藤井聡太なので、相手が強すぎるだけだと思います。
ただ名人戦では千日手で先手番をもぎ取るなど、少しづつ、2日制における対藤井戦の戦略を練りつつあるように見えます。
さあ今年3回目の対藤井戦の開幕局は、どのような結果になるでしょうか!

〔棋譜〕
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/66/oui202507050102.html

ということで、将棋です。
将棋ですが、第1局から千日手指し直しとなりました。先手永瀬九段が打開できそうな気がしたので、意外に思いました。
さて先後が変わっての指し直し局も角換わりです。
後手永瀬九段は旧式を採用し、積極的に構成にでます。5二金型は組むまでの手数が短いので、先攻しやすいのが特徴です。
ここからは角換わりらしく、華々しい戦いとなります。
藤井王位はアクセル全開で、金取りを無視して踏み込みます。
さらに玉の近くに作られたと金も払うことなく角を打ち込みます。
角切から2五歩。
この局面が勝負の分かれ目だったようです。
永瀬九段はと金で金を拾ってから2五歩と手を戻しましたが、ここで4三金なら後手有望だったようです。
とはいえ、ここまで突き進んで、ここで4三金はかなり難易度の高い手順だったと思います。
際どいところで攻めを通した藤井王位が89手まで勝利し、これで王位戦防衛に向けた幸先の良い1勝をあげました。

王位戦第2局は、7月15日(火)から16日(水)にかけて、神戸市北区「中の坊瑞苑」で行われます!
posted by 齊藤 想 at 22:03| Comment(0) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画】エルヴィス

伝説的ミュージシャン、エルビス・プレスリーの伝記映画です。

エルヴィス [Blu-ray]

エルヴィス [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2023/04/19
  • メディア: Blu-ray


エルビス・プレスリーは1950年代後半から1970年代にかけて活躍したミュージシャンです。
映画はエルビスのマネージャーであるトム・パーカー大佐の目線で語られます。
大佐と名乗っていますが経歴詐称で実は軍歴はなく、おまけにトムでもパーカーでもありません。パーカー大佐の搾取は有名で、エルビスから絞りに搾り取ります。
そんな大佐が晩年に、自分は無実だと訴えることで映画は始まります。いわば箱の構成です。
エルビスについては、少年時代から描かれます。
当時は白人居住区と黒人居住区が分かれていました。
彼は白人ですが、彼は白人居住区と黒人居住区が密接している低所得者の地区に住み、その特異な環境から黒人音楽に馴染みながら成長します。
そして彼は白人音楽であるカントリーと、黒人音楽であるR&Bを融合させた斬新なスタイルで登場します。
そのエルビスに注目したのがパーカー大佐です。
大佐はエルビスを売り込み、またたくまにスターダムにのし上げます。
しかし、映画の本番はこれからです。
新しい音楽が出てきて落ち目になるエルビスですが、ここでパーカー大佐以外の仲間からの助言で、原点回帰に走ります。
助言を無視されたパーカー大佐ですが、成功するエルビスを見て、海外を夢みるエルビスを説き伏せて国内ツアーに専念させます。
これはパーカー大佐が身分詐称で国外に出れないこと、ギャンブルの借金がありホテルと契約を結んでいることからです。
エルビスはステージ中毒となり、ステージの合間は薬漬けという廃人のようになります。
そして、ついに自宅で死去します。
そんな映画です。
この映画で描かれていることがどこまで本当かは分かりませんが、wikiで調べた限りだと、概ね流れには沿っているようです。
エルビスの音楽もよく使われており、「これもエルビスの音楽だったんだ」と知るいい機会になると思います。
エルビスの生涯の描き方ですが、「自分が好きな音楽を続ける」という流れで統一されており、とても面白かったです。
時代の流れや、スポンサーからの依頼、さらには警察からの指導などいろいとあり、迷う時期もありますが、最期は「自分の好きな音楽」を続けることを決意する。
そんな爽やかな気分にさせてくれる、いい映画です。
ときおり当時のエルビスプレスリーの動画や映像がでてくるのが貴重です。

伝説のロックスター、エルビス・プレスリーの生涯を知りたいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【書評】吉川英治『源頼朝』

『源頼朝』というより『平家物語抜粋』という感じの昭和15年作の歴史小説です。

源頼朝 全2巻合本版

源頼朝 全2巻合本版

  • 作者: 吉川英治
  • 出版社/メーカー: MUK production
  • 発売日: 2015/07/28
  • メディア: Kindle版


吉川英治は時代小説家としてデビューしました。
その後歴史小説に主題を移し『宮本武蔵』が大好評だったため、第2弾として執筆されたのが『新書太閤記』と『源頼朝』です。
本書は平治の乱に敗れた源氏一門が都から落ちるところから始まり、平氏が滅亡し、義経が頼朝に鎌倉入りを拒否される腰越状のところで終わります。
期間として中途半端な感は否めません。
頼朝の性格について、年少のころは無邪気な少年として描かれていますが、成長して計算高い理性的な人物に変化します。
この辺り、人物像も一定してないような気がします。
章によって主人公もいろいろ変わりますが、旗揚げしてからは、ほぼ源義経メインです。
源平合戦において頼朝は鎌倉からら動かず、義経メインになるのはやむを得ないのですが、頼朝が放置状態なのもどうかなあという気がします。
戦後に書かれた代表作『新平家物語』でも登場する金売りの吉次や、様々な挿話も本書に登場します。
そういう意味で、『新平家物語』に向けての準備作として読むのが妥当なのかもしれません。
家族愛や兄弟愛を無条件で強調しているのも、戦前の作品かな、という感じがします。

吉川英治ファンのために!
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2025年07月05日

【映画】レッド・ドラゴン

ハンニバル・レクターシリーズの第2弾です。

レッド・ドラゴン [Blu-ray]

レッド・ドラゴン [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • 発売日: 2012/04/13
  • メディア: Blu-ray


時系列的には、『羊たちの沈黙』の前日譚になります。
著名な犯罪心理学者として知られていたレクター博士が、FBIのグレアム刑事に正体を見破られ、逮捕されるシーンから始まります。
今回の主敵は歯形を残す奇妙な一家連続殺人犯です。
綿密な下調べをして、家族を殺してひと部屋に集め、妻を凌辱して殺害します。
その凄惨な手口に、犯人の特長を知るため、グレアム刑事がレクター博士を訪れる、というストーリーです。
前作はクラリスの個人情報と引き換えに犯人の情報を提供するという変態行為を見せましたが、本作では美食を楽しんだりと、ささやかな喜びです。
レクターは前作と同じように、分かる人、見える人だけが見るヒントを出して、主人公を困惑させます。
タイトルの『レッドドラゴン』は画家ウィリアム・ブレイクの代表作『巨大な赤い龍と太陽を着た女』から取られています。
犯人は変身願望を持つ変態で、女性に強いコンプレックスを持ちます。
盲目の女性と恋仲になりますが、自分を変貌しきることができず、結果として悲劇的な結末が待っています。
鮮やかさや、犯人の人物像とか比較すると、前作より劣ります。
ですが、前作があまりに名作であったため、致し方ないのかなと。
けど、わずかなヒントから犯人像をあぶりだしていく姿は、ミステリタッチで面白かったです。
前作の大ヒットで製作費が78百万ドルまでアップしますが、興行収入はややダウンの2億09百万ドルに留まりました。

レクター博士の前日譚を観たいひとのために!
posted by 齊藤 想 at 21:00| Comment(0) | 映画評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする